ペプチド等生理活性化合物中に含まれる官能基(pharmacophore)を適切に空間配置することを可能にする 構造固定化用の創薬テンプレートはドラッグ・ディスカバリーにおいて非常に有用であると考えられます。 PK-Cのアゴニストでありますdiacylglycerol (DAG)もそれ自身ではPK-C結合活性が非常に弱いが、 構造固定化テンプレート(gamma-lactone環)を用いることにより、官能基を適切に空間配置し、 結合活性を上昇させることに成功しています。 CXCR4アンタゴニストに関しても、環状ペンタペプチドを構造固定化テンプレートとして用いることにより、 アミノ酸14残基のT140由来のpharmacophoreを適切に空間配置し、高活性アンタゴニストへ誘導しています。 PK-Cの各アイソザイム特異的化合物およびさらなる低分子非ペプチド性CXCR4アンタゴニストの創出を題材として、 新規創薬テンプレートの創製を行っています。
研究内容・業績
- 研究内容
- ドラッグ・ディスカバリーのための構造固定化テンプレートの合成
- ペプチド結合等価体、機能性ペプチドメミティクの合成
- 中分子創薬: HIV感染、がん、関節リウマチをターゲットとしたCXCR4アンタゴニストの創製
- Protein kinase C (PK-C)結合活性の向上を目指した
diacylglycerol (DAG)の環化誘導体の合成&分子生物学的アプローチ - 中分子創薬: 新規概念によるHIVワクチンの創製および抗エイズ薬の開発
- バイオ(蛍光)プローブの創製と細胞表層タンパク質のイメージング研究
- タンパク質(protein kinase C等)-リガンド複合体の構造解析と薬物設計への展開
- HIV-1マトリックスタンパク(MA)を標的としたペプチド性阻害剤の抗HIV-1活性評価と創薬展開 (国立感染研・村上努第三室長、山本直樹センター長との共同研究)
- 動物モデルを用いたエイズウイルス感染症の発症機序の研究とワクチン開発 (国立感染研・森一泰主任研究官、山本直樹センター長との共同研究)
- 研究業績
- 最近の受賞